日本へミシンが伝来したのはいつ?

ミシンの発展

縫いたいものに合わせてミシンも発展するのです。

明治10年、軍服を大量生産する必要にせまられた政府は、ミシンを輸入して 軍服の量産を行います。 明治15年頃から貴婦人の間に夜会服が流行しはじめ、19年には宮中での 儀式に女性の洋服着用も認められました。 これがきっかけとなり洋服が庶民にも普及していきます。 鹿鳴館の舞踏会が行われる頃には横浜や神戸ではミシンが輸入販売されるようになり、 ミシンの技術も一般家庭に拡がっていきました。 このようにファッションの変化と発展がミシンの普及に大きな影響を与えたのです。 そして工業用ミシンの発展の歴史は、手で縫えないものを縫う為の歴史です。 かつて東京には多くの職人が革の小物や財布類を作成していました。 関西では豊岡地区などで旅行かばん等が作成されていました。 そのため東京では小回りが利くけど針が動かない上下送りミシンが、 革の小物類を作成するために広く使われるようになります。 関西では旅行かばんなど大きなものを製作するため、小回りよりも送り力のある 総合ミシンが使われたのでしょう。 ミシン屋は店ごとに得意・不得意の分野があり、顧客側もそれに合わせて店を選ぶ ようになります。 ミシン屋が購入するミシンはそのミシン屋でよく稼動するものですので、 その地域の特性がミシンの発展にも影響しているのです。現在では、主婦がミシンを選ぶ基準として一番信頼にしているのが、口コミや店員さんからのおすすめのようです。